東日本大震災をきっかけに資金ショートした

知人家族は、小さな会社を家族で経営しておりました。

それなりに順調でした。 従業員も数人雇っておりました。 社長はお父さん、副社長は長男、専務はお母さんというような家族経営の典型でした。

しかし、なぜか、僕の友人である次男はその会社ではなく一般の企業に入社してサラリーマンをしておりました。 銀行からの借金は通常の運転資金でした。

仕事は順調でしたので、すぐに返済しており、次の仕事の入金までの間の従業員の給与などの運転資金でした。 借金返済ができないことはなく、銀行からの信頼も厚い中小企業でした。

しかし、東日本大震災で、仕事が滞るようになってきました。 仕事が順調にある状態から、仕事量が減ってきたりしていたのです。

また、関係する会社からのお金の入金も滞るようになったり、関係する会社が倒産したりして、入金自体もなくなるケースが出てきたのです。 そのため、今まで順調に支払ってきた通常の運転資金の返済期間を少しずつ延ばすような返済計画になってきたのです。

大口取引先の不渡りにより経営が悪化

そして決定的な事件は大口の取引先の不渡り手形でした。

このときを境にして、銀行の融資も減ってきました。 そして、増えてきたのが、商工ローンのような高金利で事業資金を貸す事業者ローンです。

また、事業者だけでなく、個人でも家を担保として不動産ローンを利用したりしました。 結局、借金返済のために家を売却したりして支払いをしてきたり、従業員を減らしたりしました。

もちろん、家族はほとんど無給状態で、仕事のほかにアルバイトをして生活していたようです。